何もないところでつまずくことが多くなってきた。装具はあった方がいい?

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何もないところでつまずくことが多くなってきた。装具はあった方がいい?

Q. 母に脳梗塞後右片麻痺の後遺症があります。力が入らず歩きにくいのかなと思ったので、入院中に装具を作る必要があるか聞いてみたところ、母の状態ならいらないと言われました。しかし退院して生活してみると、つまづくことが多くなったのですが、装具はあったほうがいいのでしょうか。

A. お母様のご状態にもよるので、担当医師やリハビリ担当に相談してみてください。

脳梗塞や脳出血の後遺症で麻痺が残った場合、下肢の装具を使用する場合があります。装具を使用して麻痺した下肢をサポートすることで、長い距離を少ない負担で歩けるようになったり、下肢の変形を防いでくれるといった効果が期待できます。つま先が不自然に下を向いてしまう尖足という状態を矯正するように力がかかりますので、つま先が引っかかってつまずきやすい方にも効果がある場合があります。

しかしながら、つまづくことが多くなった原因は色々と考えられます。つま先が持ち上がってない場合や、腿の引き上げが不十分な場合もありますし、認知面の問題で障害物に気が付きにくくなっていることもあります。また、麻痺の状態によっては下肢の装具が適応にならない場合もあります。装具の着脱も麻痺のある手では難しく介助を必要とする場合もあり、装具の使用がかえってご本人の生活を制限してしまうようなこともあります。

装具を使用することはメリットばかりではありませんので、つまづきやすくなった原因とご本人の体の状態、生活習慣などを総合的に考えて判断する必要があります。まずは担当の医師やうリハビリの担当者にご自宅での生活を報告して、つまづかずに動けるような方法を相談してみてください。

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