Q. 父は脳梗塞で倒れ、病院に入院しています。飲み込みが大変になり経鼻栄養で食事をとっているのですが、身内が息子の自分しかおらず、今後自宅での介護は不可能と判断しました。施設入所を検討しているのですが、経鼻栄養でも入所できる施設はあるのでしょうか。
A. 経鼻栄養でも入所できる施設はありますが、医療体制などを考慮すると数は限られてしまいます。
経鼻栄養で入所できる施設はありますが、多くの数はありません。経鼻栄養の管理のためには、定期的な診察や日常的な医療ケアが必要となりますので、施設内に介護士だけでなく、医師や看護師が常駐している施設が理想的です。状態が安定していれば、常駐でなくても、訪問診療や訪問看護等を定期的に導入することができる施設であれば、対応は可能かとは思います。
退院後の状態によって施設入所できるかは異なりますが、他に特別な医療措置や急変する可能性がなく安定していれば、入所できる施設はあると言えます。この場合、介護老人保健施設や医療的に力を入れている有料老人ホーム等が該当します。但し、病院とは違い、施設となれば医師だけでなく、看護師の数は確実に減り、医療体制が弱くなります。
経鼻栄養だけでなく、痰吸引が頻回にみられたり、医療的なサポートが常に必要な状態であれば、介護保険施設ではなく、医療療養型病院等の療養目的で入院できる医療機関に転院し、引き続き入院するという方法もあります。退院後の方向性については、入院中の病院に配置されている看護師や医療ソーシャルワーカーへどこが適切であるかを相談しながら決めていくことが必要です。