民間により運営されている施設には様々な種類のものがあり、サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホーム等があります。それぞれサ高住・住宅型有料と呼ばれ、高齢者が住みやすい住宅環境やサービスを兼ね備えた住宅です。今回は、「サービス付き高齢者向け住宅」と「住宅型有料老人ホーム」のそれぞれの施設の違いについて説明していきます。
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施設内のサービスや入居条件について
サービス付き高齢者向け住宅
サ高住は、高齢者にとって住みやすいバリアフリーの環境で、簡単な生活支援（掃除や買い物代行等）のサービスを受けながら生活を継続できる賃貸住宅となります。介護サービスは付いていないため、必要な場合は、外部のサービスと契約し、個人で自由にサービスを選択して利用することが可能です。
強制的に介護サービスを利用する必要はなく、自宅のように外出や買い物等も自由にすることができ、自立されている方でもストレスなく生活することができます。入居条件としては、60歳以上の高齢者であり、主に自立されている方や要介護認定の結果が軽度の方が対象です。一方で、重度の介護が必要である方に関しては、受け入れが困難である場合も多くあります。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料は、サ高住と同じく、バリアフリーの環境となっており、食事やレクリエーション、必要な日常生活支援サービスを受けながら、各利用者の必要に応じて外部からの介護サービスを選択し、利用することのできる高齢者向けの施設です。あらかじめ介護サービスは付いておらず、必要時に外部のサービスを利用することはサ高住と変わりませんが、住宅型有料はイベントやレクリエーション等、介護以外の施設サービスが充実しており、施設毎に様々な特徴やバリエーションがみられています。
入居条件としては、60歳以上の高齢者であり、自立されている方に限らず、重度の介護が必要な方でも入居することができます。但し、全ての住宅型有料が同じ入居条件とは限らず、自立や軽介護の方向け・重度の介護や医療依存度の高い方向け等、施設毎に受け入れ体制に違いがあります。そのため、それぞれの利用者の状態にあった施設を選択し、入居することが可能です。
契約形態について
サービス付き高齢者向け住宅
サ高住は、賃貸住宅として「建物賃貸借契約」を利用者と結ぶことになります。そのため、入居一時金ではなく、敷金として初期費用が必要となる場合があります。しかし、初期費用が無料や少額で済む場合もあり、高齢者施設の中でも、契約しやすいと言えるでしょう。
介護サービスが必要となった場合は、賃貸契約のみではサービスの提供は困難であるため、介護サービスを利用する際は、それぞれに別途の契約をする必要があります。よって、施設利用者全体で同じサービスを受けるというよりは、利用者それぞれに自由にサービスを組み合わせて利用することができます。サ高住は、高齢者が住みやすい環境や生活支援をプラスした賃貸住宅と考えると良いでしょう。
住宅型有料老人ホーム
一方で、住宅型有料は「終身利用権方式」の契約であり、入居前に入居一時金を支払うことで、居室や施設内の共用部分を利用する権利と介護や生活支援においてのサービスを利用する権利を終身的に受けることができます。これは、介護付有料と同じ契約方式となりますが、住宅型有料の場合、各利用者の必要に応じてサービスを利用することとなりますので、その都度、利用料は必要となります。
しかし、サ高住のような賃貸住宅とは違い、施設によっては、介護体制や支援サービスがあらかじめ付いているところもありますので、介護は必要な方にとっては、安心して入居することができると言えます。
まとめ
サ高住は、高齢者向けの賃貸住宅であることから、自宅での生活環境に生活支援がプラスされ、より便利に安心して生活ができる住宅となっています。一方で、住宅型有料は自立されている方から重度の介護度の方まで入居することができ、介護体制やイベント・レクリエーションの充実等も、施設により異なりますので、様々なバリエーションの中から、自分に合う施設を選択することが可能です。
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