特別養護老人ホームとは?

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特別養護老人ホームとは?

特別養護老人ホームは「特養」の名称で親しまれており、介護保険制度が始まる前から存在する、地方自治体や社会福祉法人などが運営する公的な施設です。民間の老人ホームと比べ低価格で終身利用が可能なので入所希望者も多く、施設によっては何百人と入居待ちをしているところもあります。特別養護老人ホームの特徴や利用するメリットやデメリット、料金について説明します。

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特別養護老人ホームってどんな施設?

特別養護老人ホームは、公的に運営されている介護施設の一つで、介護が必要な高齢者が入浴・排泄・食事などの日常生活上の世話や機能訓練、健康管理などのケアを受けながら生活する施設です。介護老人保健施設のように利用期間に制限がなく、「終の棲家」として利用することが可能です。所得によって利用費用が軽減される制度もあり、民間経営の有料老人ホームと比べ低価格で入居できるため、多くの人が入居希望され、なかなか入居できないという現状があります。

特別養護老人ホームの対象者

特別養護老人ホームの入居条件として、65歳以上で要介護3以上の方、40~64歳までの2号被保険者で16の特定疾患のいずれかをお持ちの方、特例により入居が認められた要介護1~2の方となっています。

特別養護老人ホームのサービス内容

特別養護老人ホームのサービスとして、入浴・排泄・食事など日常生活上のケア、機能訓練、健康管理、療養上の世話などが行われます。

日常生活上のケア

食事はご利用者の栄養状態や嚥下状態を考慮して、栄養士が献立を作成します。食べやすいように食事形態を替えたり、介護職員による介助も受けられます。入浴回数は週2回以上実施されており、寝たきりの人には機械浴などが使用されます。排泄に関してはご利用者の残存能力を活用して、自分でできる部分は自分で行ってもらいます。オムツ等をはいたままで過ごすことなく、必要に応じて交換してくれます。その他更衣、整容など必要な部分の介助を行います。

機能訓練

最近では理学療法士などのリハビリ専門職が特別養護老人ホームで働いていることも多く、その人に合わせたリハビリプログラムを立ててくれます。個別対応だけでなく、体操やレクリエーションなどの集団での機能訓練も実施します。

健康管理・療養上の世話

日々のバイタルチェックは健康管理には欠かせません。ご利用者の状態に合わせて一日何度も血圧・脈拍・体温・呼吸数などのバイタルサインを確認します。最近では胃ろうや呼吸器などの医療的ケアに対応している特別養護老人ホームも多く、看取りまで行えます。

特別養護老人ホーム利用のメリット・デメリット

特別養護老人ホームを利用する際に考慮しておきたいメリット・デメリットについて紹介します。

メリット

特別養護老人ホームを利用する大きなメリットとして、利用料金の安さがあります。有料老人ホームのような入居一時金も不要なので、初期費用が安く抑えられます。また、所得により、食事や居住費などが軽減される制度もありますので、月額の費用負担も軽減されます。原則、退去する必要がないので、人生の最後を迎える日まで利用をすることができます。

デメリット

デメリットとしては、入居するのが困難であることが挙げられます。多くの人が入居を希望し、すぐに居室は埋まってしまいます。入居町で何百人とメディアで報道されたこともあり、社会的な問題としてクローズアップされました。2015年4月の介護保険改正で入居基準として「原則要介護3以上」となったため、待機人数は大幅に減りましたが、入居資格に当てはまらない人が急増しました。

その他のデメリットとしては、医師が常勤である必要がなく、看護師の配置が少ないため他の施設に比べ医療ケアが不十分といった面は否めません。急な医療的処置が必要な人への対応がどうしても遅れてしまいます。

特別養護老人ホームの費用の目安

特別養護老人ホームの費用負担額は、居室タイプによっても変わってきます。多床室が一番安く、従来型個室、ユニット型準個室、ユニット型個室と値段が上がっていきます。毎食の食費であったり、レクリエーション等の材料費等はご利用者負担となります。また、訪問の理容等の介護保険外サービスを利用した場合には別途料金が加算されます。月額料金の目安としては、ユニット型を利用する場合約13万円で、従来型の多床室を利用する場合約8万円程度となっています。

終の棲家として

特別養護老人ホームは、低価格で長期的な入居ができる公的な介護施設です。利用にあたり様々な制限がありますが、一度入居することができれば人生の最後までケアを受けることができます。ご利用を検討中の方は、この記事を参考にして頂ければ幸いです。

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