Q. 父が病院に入院しています。人工呼吸器をつけているため、今後家族だけで介護していく自信がありません。人工呼吸器をつけていても受け入れ可能な施設はあるのでしょうか。
A. 医療サポートの観点で、現状は少数しかありません。医療療養型病院など他の選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
人工呼吸器を受け入れている施設はありますが、現状は少ないと言えます。人工呼吸器の方は医療的なサポートが必ず必要となりますので、24時間看護師が常駐している施設やクリニックや病院が併設されている施設等、医療体制が整っている施設になります。
このような施設では、在宅酸素・胃瘻・経鼻栄養・痰吸引等、医療依存度の高い方を多く受け入れている傾向にありますが、その中でも、人工呼吸器の方を受け入れている施設は少数となっています。理由としては、人工呼吸器の場合、それぞれの状態にもよりますが、急変する可能性が高いため、頻繁に医療従事者による状態確認や管理を行う必要があります。
また定期的にチューブの交換をする等の処置もあり、常に医療との協力体制が必要です。そして、医療体制が整っていても、施設では病院と同じようなサービスの提供は困難であるため、病院では安定していても、施設入所後に急変する可能性もあります。
尚、施設も見つからない場合や状態が安定していない場合は、他の受け入れ先として、施設以外に医療療養型病院へ転院するという選択肢もあります。医療療養型病院とは、積極的な治療は必要のない方やできない方の中で、引き続き医療行為が必要な方が入院するための病院です。入院中の医療ソーシャルワーカーと共に、どこへ行くのが良いのか相談して決めるようにしましょう。