成年後見制度って何?

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成年後見制度って何?

Q. 認知症の母の介護をしています。成年後見制度というものがあることを聞いたのですが、どんな制度なのでしょうか。

A. 認知症のお母様に変わって、契約や財産管理等を周囲の方が後見人として守れる制度です。

成年後見制度とは、判断能力が不十分な方が不利益な状態にならないように、本人に代わって契約や財産管理等を後見人が行うことができる制度です。

成年後見人制度を利用することのメリットとしては、認知症の方や精神障害のある方等を違法な契約や不利な状況から守ることができるところです。成年後見制度を利用するためには、家庭裁判所に申し立てを行う必要がありますが、誰でもできる訳ではなく、本人・配偶者・四親等内の親族・市町村長等に限られています。そして、成年後見人の選定は、家庭裁判所によってされます。

家族が絶対になれるとは限りませんが、家族がなったとしても、後見人の利益を一番に考えて管理していく必要があります、また、家族がするよりも、第三者に管理してもらうことによって、後見人の利益を一番に考えた管理をしてもらうことができるとも言えます。

デメリットとしては、申立てをして決定するまでにいくつかの過程があり、利用するまでに時間と費用を要することです。また、本人の資産運用をしたり、後見人に対しての報酬費用が必要となる点もデメリットとして挙げられます。

そのため、判断能力ができなくなったとしても、成年後見人制度を利用せずに家族が金銭管理を行っている場合も多くみられています。一度利用を始めると、特別な理由がない限りは、家族の意思で辞めることはできませんので、よく検討して利用することが必要となる制度です。

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