Q. 父が入院しています。医師からいずれはターミナルケアについても考えておいてほしいと言われたのですが、ターミナルケアとは何でしょうか。
A. ターミナルケアとは、病気が余命残り少ない方や老衰の方が、満足した最期を迎えられるように行うケアのことです。
ターミナルケアとは、病気で余命が残り少なくなった方や老衰の方に対し、限られた時間を自分らしく過ごし、満足して最期を迎えられるように行うケアのことです。最期の時間まで、人間の尊厳を保持し、その人らしい安らかな時間を過ごすことができるように、身体的・精神的・社会的なケアを行います。
開始する時期の目安としては、病状や身体状態等において、積極的な治療ができず、医師より回復の見込みがないと診断された時です。ターミナルケアを開始すれば、今後は治療をせずに、穏やかな時間を過ごすことを目的として過ごしていくこととなります。
この治療には、延命治療も含まれますので、ターミナルケアを開始にあたっては、必ず本人や家族の意思表示や決断が必要となります。そして、決断後は最期の時期をどこで過ごしていくか、どのような医療・介護体制が必要なのか等の選択も必要となってきます。
選択においては、あくまでも本人の意思を尊重することが大切ですが、本人が意思表示をできない場合は、家族が選択することになります。ターミナルケアは自宅で行うことも可能ですが、身体・精神状態や病状において、自宅で過ごすことが難しい場合は、病院や施設で行うことも可能です。
現在、入院中であれば、どのような方法があるのかを医療ソーシャルワーカーや看護師等に相談しながら、検討していくことが良いでしょう。