介護療養型医療施設と医療療養型施設の違いって?

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介護療養型医療施設と医療療養型施設の違いって?

Q. 父が入院しています。寝たきりなため自宅に帰ることは難しく、療養型施設への転院を勧められました。そこで介護療養型医療施設と医療療養型施設があると説明があったのですが、どんなところが違うのでしょうか。

A. 介護療養型医療施設は介護保険が適応される点、一方で医療療養型施設は医療保険が適応される点で大きく異なります。しかし、両者にあまり大きな違いが見られないため、国としては介護療養型医療施を廃止する方向で動いています。

介護療養型医療施設とは、介護療養病床のことを指し、高齢者施設と同様に介護保険が適応となる入所施設です。そのため、要介護認定にて、要介護1~5の認定を受けている方が対象となります。

そして、医療療養型施設とは、医療療養病床のことを指し、介護保険が適応される施設ではなく、医療保険が適応される施設です。元々、病院であったり、名称そのものに「病院」と付けられていることもあり、治療も可能な医療機関と思われることも多いのですが、どちらの病床も急性期の治療が終わった方が入所の対象となっています。

医師や看護師が配置されており、退院後も引き続き、医療的な管理や処置が必要であり、特別養護老人ホームや介護老人保健施設では対応できない方でも入所できる病床です。但し、急性期病院等の治療ができる医療機関とは医師や看護師の人員配置が異なりますので、医療行為や対応可能な範囲は限られています。

各医療機関によっても、受け入れ可能範囲の差はありますので、必ず確認が必要です。受け入れている患者の違いとしては、医療療養型病床がより重度の医療依存度を要する方というイメージですが、これも各施設により異なりますので、一概には言えません。

両者の患者や役割にあまり違いがみられておらず、国としては、介護療養型医療施設の廃止を予定している状況となっています。

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