Q. 父はとても寒がりで家では電気あんかを使っています。あんかを使わないと夜中大声で叫んだりします。今度、親戚の結婚式があり父をショートステイに預けたいと思うのですが、電気あんかを持って行ってもいいのでしょうか。
A. おそらく大丈夫でしょうが、低温やけどには注意です。お父様のご状況もあるでしょうから、職員に相談してみてください。
老人ホームや介護施設では、ご本人に慣れしたしんだ物を使って落ち着いて生活してもらえるように、自宅で使っていた物を持ち込めるところが多いです。電気あんかも、適切に使用できて安全面で問題がなければ持ち込むことができるかと思います。
しかし、電気あんかは低温やけどを引き起こす可能性があるので注意が必要です。高齢になると皮膚や薄くなったり、感覚が鈍くなりますので低温やけどのリスクが高くなります。また、ベッド上で上手く寝返りがうてないような方や、糖尿病等で手足の循環が悪くなっている方、麻痺があり感覚が麻痺している方も非常に低温やけどを起こしやすいです。
さらに、認知症のある方の場合には設定温度を適切に保てなかったり、間違った方法で使用してしまうことがあり、思わぬ事故に繋がってしまうことがあります。そのため、電気あんかの使用については、ご本人の皮膚や感覚といった体の状態や安全性を考慮して判断されることになります。
あんかを使用しないと落ち着いて就寝できないとのことですが、安全に使用できるかどうか、安全に使うためにどのような配慮をすればいか、施設の方とよく相談してみてください。電気あんかを使うのが難しいと判断される場合にも、他の暖房器具を使ったり足浴で温まってもらったりと、替りの方法を施設の職員の方も検討してくれるはずです。まずは、施設を利用する前にご本人の状態とご自宅での様子を伝えて、施設側に確認してください。