Q. 父は介護施設で生活しています。しかし、施設の方から本人が自宅に帰りたいといっていると聞いたのですが、自宅で介護していくことができないため困っています。どうしたらいいでしょうか。
A. ご自身の事情も含め、専門職に相談しましょう。
まずは、施設との情報共有をしっかり行い、話し合いが必要かと思います。お父様がなぜ帰りたいと言っているのか、またどのような場合に帰りたいと言うのかを把握し、施設側にも自宅で介護していくことが困難であることを再度伝えましょう。その際、信頼できる介護職員に言うのも良いですが、具体的な入所や退所の相談であれば、施設長や施設の相談員、担当のケアマネージャーに相談するようにして下さい。
ケアマネージャーは、介護サービスを組み合わせる計画書（ケアプラン）を毎月作成しているため、本人の状態・意向の変化があれば、それに沿ってケアプランを変更する必要があります。そのため、本人に変化があれば、ケアマネージャーから報告がある場合も考えられます。報告がなければ、家族側から伝え、今後どのようにしていけば良いかを本人・家族・施設側・ケアマネージャーと各専門職を含めた体制で相談していきましょう。
家族だけで問題を抱え込むのは、本人にとっても家族にとっても良い方向には向かいませんし、困ったときのための専門職ですので、頼るようにして下さい。本人の希望に一番に寄り添うべきと思うかもしれませんが、自宅での介護体制がなければ、無計画な在宅復帰は困難かと思います。現在、入所している施設での様子を把握し、まずは施設でできることはないか検討し、それが難しければ、他の施設へ再入所や在宅復帰における介護体制のシミュレーション等、専門職と一緒に検討していくことが大切です。