介護老人保健施設の料金が特別養護老人ホームより高いのはなぜ?

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介護老人保健施設の料金が特別養護老人ホームより高いのはなぜ?

Q. 母が介護老人保健施設に入所しています。先日、友人から特別養護老人ホームの利用料金を教えてもらったのですが、思ったより料金が安くてびっくりしました。介護老人保健施設の方が特別養護老人ホームより高いのはなぜでしょうか。

A. どちらも公的施設ですが、設置目的や機能面が違うため料金が変わっています。

介護老人保健施設では、リハビリテーションができる設備や体制が整っているため、その分、特別養護老人ホームより費用が高い傾向となっています。

基本的にどちらも公的な高齢者施設となっており、入居金はなく、月額費用のみというところは同じです。また、介護度や部屋のタイプ(多床室や個室)によって、支払う金額が利用者によって異なってくる点や施設サービス費以外に食費や日常用品の費用がかかる点、世帯収入によっては費用減額の制度が利用できる点も同じです。

しかし、介護老人保健施設と特別養護老人ホームでは、そもそもの設置目的や機能面での違いがあります。特別養護老人ホームは、常に介護が必要な方(要介護3以上の状態の方)が入所する施設となっており、積極的な機能向上訓練等は行っていません。重度の要介護者が入所できる終身施設となっています。

一方で、介護老人保健施設は、リハビリテーションを重点的に行い、在宅復帰を目指すための施設であり、終身施設ではありません。大きな違いとして、介護老人保健施設では、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士等のリハビリの専門職による積極的なリハビリができるという特徴があります。よって、リハビリテーションの費用面で、特別養護老人ホームよりも高くなってしまうのです。

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