老人ホームや介護施設の部屋に工作用のハサミやカッターを置いておいても大丈夫?

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老人ホームや介護施設の部屋に工作用のハサミやカッターを置いておいても大丈夫?

Q. 父はプラモデルを作るなど、昔から工作を趣味にしています。ぜひ施設入所後も続けたいと言っており、私としても気晴らしに良いかなと思っているのですが、ハサミやカッターを部屋に置いておいても大丈夫でしょうか。

A. 危険の伴うことが想定されるため、おそらく施設に預けて必要な時に使用することになるかと思われます。

施設に入所しても以前から行っていた趣味を続けることは、ご本人にとって生活に張り合いが出たり、趣味を通して他者と交流するきっかけになったりと、とても良い効果が期待できます。ですから、可能であれば趣味を続けていただければと思います。

しかしながら、プラモデル作りのようにハサミやカッターを使用したり、裁縫のように針を使用する場合には、物品の管理が課題になることがあります。多床室の場合には、他のご利用者が荷物に触れられる可能性があります。引き出しなどに保管したとしても鍵が付いていない場合もありますので、認知症のある方などは誤ってハサミやカッターを取り出してしまうかもしれません。

個室の場合にはそのような可能性は低くなりますが、ご本人の安全確認のために部屋に施錠をしない場合もありますので、やはり部屋に入ってハサミ等を取り出してしまうことは考えられます。同じ部屋やフロアに認知症などでご自分で判断することが難しくなっている方がいる場合には、人を傷つける可能性のある物品を部屋に置いておくことは遠慮していただかなくてはならないかもしれません。

また、ご本人にうつ症状などがありご自分を傷つける可能性がある場合にも、ハサミやカッターを部屋に置いておくのは難しくなります。部屋にハサミやカッターを置いておけない場合には、施設に預けておいて必要な時に出してもらうといった方法もあります。必要であれば作業中に付き添って見守りをしてもらうことも検討してもらえます。

趣味活動を安全に安心して続けられるよう、施設の職員の方とよく相談してみてください。

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