耳が気持ち悪いと補聴器をつけることを嫌がる。それでも老人ホームや介護施設で過ごすことはできる?

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耳が気持ち悪いと補聴器をつけることを嫌がる。それでも老人ホームや介護施設で過ごすことはできる?

Q. 母は耳が遠く、何度も話を聞き返します。そこで、少しでも聞こえるようにと補聴器を作ったのですが、耳が気持ち悪いと嫌がり会話が成り立ちません。そんな状態でも施設で落ち着いて暮らすことはできるのでしょうか。

A. 聴力が落ちても、十分にコミュニケーションをとっている方はおられます。言語外のコミュニケーションも期待できますし、筆談など別の方法をとることもできるでしょう。もしくは、つけ心地の良い補聴器を探してみるのもいいかもしれません。

高齢になって耳が聞こえにくくなっても、補聴器を使いたくないという方は少なくありません。以前よりも補聴器の性能は格段に良くなっていますが、それでも違和感を感じる方は多いようです。ものによってはピーピー音が鳴ってしまったり、音が割れてしまったりと、不快に感じる場合もあるようです。

耳が聞こえにくいと、人の話を何度も聞き返さなければならず、スムーズな会話が難しくなるので、うまく施設生活が送れるか心配になるかもしれません。実際に耳が聞こえにくいために、人と会話するのが億劫になってしまい、人との交流が減っていく場合もあります。また、耳からの情報が少ないので、認知症の進行を心配される方もいます。

しかし、耳が遠いために会話が難しい方でも、上手にコミュニケーションを取っている方もいます。完全には聞こえていなくても、意思疎通は可能なことが多いです。ですから、耳が聞こえにくくても施設で落ち着いて生活することは十分に可能です。実際に施設では、耳が聞こえにくくても楽しく人と過ごされている姿もよく目にします。

また、同じ作業に取り組むことで、言葉以外のコミュニケーションが成り立つこともあります。落ち着いて暮らすためには、好きなことや楽しめる時間を作るなど、様々な工夫が可能です。しかし、やはり不便が生じることもあるかと思いますので、正確なやり取りが必要な時には筆談にするなど、施設の方と打ち合わせをしておくと良いででしょう。また、使い心地の良い補聴器を探してみるのもひとつの方法です。

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