褥瘡(床ずれ)は介護老人保健施設に入所すれば治るの?

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褥瘡(床ずれ)は介護老人保健施設に入所すれば治るの?

Q. 母の介護をしています。一生懸命介護しているのですが、どうしても床ずれができてしまいます。介護老人保健施設という施設があると教えてもらったのですが、入所すると床ずれは治りますか。

A. 褥瘡の治療を目的に受け入れてくれるかどうか、事業所の判断によって分かれることが想定されます。主治医やケアマネに事前によく相談してみるとよいでしょう。

高齢でご自分で動くのが難しいと、どうしても褥瘡(床ずれ)ができやすくなります。ご自宅で一生懸命に介護していても、ほんの少しのきっかけで褥瘡はできてしまいます。しかも、一度できた褥瘡は完治するまでに時間もかかり、介護する方が苦労されることも多いです。

褥瘡ができるのは、体の同じところに力がかかり続けた結果、その部分の血流が悪くなってしまうからです。また、もともと糖尿病などのご病気があったり、栄養状態が悪かったりすると、褥瘡ができやすく悪化しやすいです。褥瘡を治すには、その部分に力をかけないことや、清潔に保つこと、栄養状態を改善させることなどが必要になります。

介護老人保健施設は、基本的には入所してリハビリを行う施設です。常勤の医師が配置されていて常に看護師もいるので、褥瘡の治療にも対応可能なところが多いです。入所すれば、特殊なマットの使用や体位変換によって、褥瘡の部分に力が加わらないように対応します。

また、看護師によって衛生状態を保つなどの処置が行われますし、必要に応じて栄養状態の改善や、合併症のコントロールが行われることになります。これらの対応によって褥瘡は改善されると考えられますが、全身状態によっては完治までに時間がかかったり、なかなか治りきらないこともあります。

また、介護老人保健施設が褥瘡の治療を目的に入所を受け入れてくれるかどうかも、施設の判断によって分かれますので、実際に問い合わせて確認する必要があります。ご家族の介護で褥瘡の治療が難しい場合には、訪問看護を利用して看護師に来てもらうことも考えられます。それ以外にも入院して治療を行ったり、短期入所(ショートステイ)で対応できることもあります。褥瘡の状態にもよりますので、主治医やケアマネジャーとよく相談してみてください。

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