片麻痺になって車いす生活に。リハビリを続ければ歩けるようになる?

更新日:
片麻痺になって車いす生活に。リハビリを続ければ歩けるようになる?

Q. 父が脳梗塞で倒れ、左片麻痺の後遺症が残り車いす生活になりました。これからリハビリを行っていくと思うのですが、いずれ歩くことができるようになるのでしょうか。

A. お父様の状況にもよりますが、リハビリによって全ての方が元の状態に戻れるわけではありません。適切なリハビリを継続することは、機能低下や関節拘縮の予防にも繋がりますので、前向きに取り組めるようなサポートも必要と言えます。

リハビリというのは、治療の一環であり、リハビリの専門職によって行う訓練であるから、リハビリをすれば必ず元の状態に戻ると考えている方は少なくありません。確かに、訓練によって回復されている患者は多くおられるため、リハビリを行うことは希望となります。

しかし残念ながら、全ての方がリハビリによって、完全に元の状態に戻るという訳ではないのが現実です。疾患による麻痺等の後遺症については、脳梗塞の部位や程度、その方の年齢や体力によっても異なり、同じ疾患の患者でも、後遺症は違う形で現れるものです。

疾患の治療が終わり、症状が落ち着けば、リハビリを開始しますが、個人の治療経過に合わせて訓練を開始する時期も患者によって異なるため、当然リハビリの効果や回復の程度も個人により様々です。訓練内容としても、個人の能力や体力、年齢に合わせて、本人の負担のないように行います。そのため、結果としても個人により異なるものとなります。

大切なのは、目標が達成できるかできないかではなく、本人の状態に合ったリハビリを継続することです。思うような結果がでなくても、リハビリを続けることによって、機能低下や関節拘縮を予防することができます。また、本人のやる気にも左右されますので、本人のモチベーションや気分を下げないよう前向きな気持ちでリハビリに取り組めるようサポートをすることも大切です。

Designed by Freepik