Q. 父が骨折して入院しています。退院後はベッド横でポータブルトイレを使用するように医師から言われたのですが、本人が使いたくないと言ってききません。正式に利用する前にお試しで父に使ってもらい、今後使用するかどうか決めたいと思っているのですが、福祉用具をお試しで使うことはできるのでしょうか。
A. 福祉用具のお試し期間の有無は、事業所によって異なりますが、事業所側の負担を考えると少ないと言えるでしょう。
お試し期間の有無については、事業所により異なります。よく聞くケースとしては、退院後に利用することを前提として、レンタルする予定の福祉用具を入院中の病院へ導入し、慣れてもらうために、事前に使用することを許可している例です。
この場合、退院後も引き続き、レンタルすることが約束されていますので、事業所としては、特に問題なく、お試し期間を設けることができます。しかし、使用するかどうかわからない状態の場合は、費用を支払わなければ、事業所側は全くの無償でレンタルすることとなり、今後も契約がなければ、損をすることとなります。
そのため、無料のお試し期間を設定している事業所は少ないと言えるでしょう。一方で、無料というよりは、介護保険を利用せずに、自費で一定期間お試しのレンタルを実施しているところは多くみられています。
自費でのレンタル費用が経済的に負担であり、退院後すぐに導入するのも不安である場合は、入院中に病院のポータブルトイレの使用を許可してもらい、使用できるかどうか様子を見てもらっても良いかと思います。病院のものであれば、事業所との契約は必要ありませんので、まずは、主治医や看護師へ相談し、使用できるか検討してもらいましょう。