Q. 父が老健に入所しています。先日尿が出なくなり、医師に相談したところ原因がわからないので専門医を受診し、検査入院するように言われました。そのことを職員さんに伝えると、施設を退所するようにいわれました。これはなぜなのでしょうか。
A. 介護老人保健施設(老健)は医療と福祉を兼ね備えた施設だからです。
利用者に対して必要な医療も行うことになっていますので、老健に入所していると「老健でやってもらってください。」という検査や処方、処置項目がたくさんあります。そして、介護保険と医療保険では介護保険が優先されるため、老健に入所中の場合は病院で思うような医療が受けられないことになってしまうのです。
正しくは、受けられるけど老健でできる検査や処置などを病院で行った場合は医療保険が適用されませんので全額自費になります。なので、入院になったら一度退所をして、思う存分検査やそれに伴う治療を受けてくださいというという意味を込めて、施設の方も退所するように言ったのだと思います。
また、検査入院のみですぐに老健に戻れる予定であれば、部屋はそのまま取り置きしてくれる施設が多いです。こちらも施設により違いがありますが、おおよそ1週間くらいは部屋をそのままにしてくれている場合が多いです。ただし、緊急で入所(短期入所含む)する方がいたり、待機者が多い時期、または入院期間が曖昧な場合はこの限りではありません。
その他にも、老健から3ヶ月病院に入院して、退院後も老健に戻りたいといった場合があると思いますが、この場合は、再入所ということで、出来る限り優先的に部屋が空きしだい案内をしてくれる施設が多いです。退院の話がでたら、病院のメディカルソーシャルワーカーと老健の相談員に、退院日の目安と老健に再入所したいことを伝えましょう。
※施設の運営方法や運営方針には違いがありますので、入院したときのことをあらかじめ聞いておくことをおすすめします。