認知機能が低下しないように、施設入所後も脳トレをしてもらえる?

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認知機能が低下しないように、施設入所後も脳トレをしてもらえる?

Q. 父が施設に入所しています。物忘れはなく元気に暮らしているので、この状態を維持してほしいと思っています。今後認知症にならないように脳トレを行ってほしいと思っているのですが、施設で取り組ませてもらうことは可能でしょうか。

A. 脳トレは多くの施設で取り入れられています。ただし教材に費用がかかることもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

施設に入所するときに心配なことの一つに認知機能の低下が挙げられるかと思います。生活環境が変わったり、介護されることが増えて不活発な生活になると、今までしっかりとしていた方にも認知症のような症状が出ることがあります。脳トレは認知機能を維持するためのトレーニングとして多くの施設で取り入れられています。そのため、入所している施設でも脳トレを行ってくれる可能性はあります。

その際、脳トレに使用する教材はご家族で用意していただくことになるかもしれません。施設で使用している教材がある場合には、教材費として費用がかかることがあります。脳トレを行う頻度については施設の状況やご本人の状態によって変わってくると考えられます。ご本人がお一人で脳トレに取り組むことができる場合には毎日でも行うことができるかもしれませんが、職員のサポートが必要な場合には職員の状況によって頻度が決められるかもしれません。脳トレはご本人の負担になることもありますので、施設の職員の方とよく相談して頻度や量を検討する必要があります。

また、脳トレとは異なりますが、施設によって認知機能の維持のために様々な取り組みが行われています。たとえば、介護老人保健施設では「認知症短期集中リハビリテーション」を実施しているところがあります。これは、認知症の方の生活改善を目的として行われるリハビリで、記憶の訓練や日常生活活動の訓練などが組み合わせて行われます(入所後3ヶ月間に限られます)。他にも歌唱や体を使ったゲームなどのレクリエーションも認知機能の低下を防ぐために行われています。

認知機能の低下を防ぐための取り組みは様々あり、他者とのコミュニケーションや体を動かすこと、規則正しい生活をすることなども効果的です。脳トレを含めて、認知機能の低下を防げるような生活リズムを施設の方と相談してみてください。

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