iPhoneを使用して音声がテキスト記録になる新システム「ほのぼのTALK++」の活用

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iPhoneを使用して音声がテキスト記録になる新システム「ほのぼのTALK++」の活用

iPhoneを介護施設のインカムに NDソフトウェア 音声はAIでテキストへ自動変換

NDソフトウェアは29日、iPhone、iPad、iPod touchを介護施設内でインカムとして活用できるクラウドサービス「ほのぼのTALK++」の販売を開始した。東芝デジタルソリューションズが提供するコミュニケーションAI「RECAIUS(リカイアス)」の音声認識サービスを採用。複数の人と同時に話せるだけでなく、通話後にその内容が自動でテキストや音声ファイルとなりすぐシェアされる。

たまたま指示・伝達を聞き漏らしてしまっても、すぐにタイムラインで「いつ、誰が、何を言ったか」を読む、あるいは聞くことが可能。インカムやPHSなどの専用端末を携帯する必要はなくなる。広い施設などで情報共有にかかる負担を軽減し、コミュニケーションを円滑にする設計だ。

iOSに専用アプリをダウンロードして使う。Android版は用意されていない。任意のメンバーで構成する職員のグループはいくつでも作れる。通話内容を検索する機能や一括でダウンロードする機能も用意されており、日報などを作る際にも役立てられそうだ。今後、「Care Palette」など同社の記録ソフトとの連携も強化していくという。

管理者用のパソコンからは、テキストで入力した指示を合成音声に変換して一斉配信することもできる。NDソフトウェアの担当者は、センサーの反応などIoT機器が出す情報を合成音声により各職員へ自動で伝えることも可能になると説明。「今後も開発を進め、現場の負担軽減に貢献していきたい」としている。

https://kaigonews.joint-kaigo.com/article-10/pg331.html

通話内容がテキストや音声ファイルに

介護業務支援システムを提供しているNDソフトウェアが2019年1月29日に、新たなシステム「ほのぼのTALK++」の販売を開始した。(*1)

(*1)新デジタルインカムほのぼのTALK++
https://www.ndsoft.jp/product/honotalk/

「ほのぼのTALK++」にはさまざまな機能があるが、この中で特に優れていると思われる機能が、話した会話がテキストで表示され見返しができることである。

また、最大の特徴は同NDソフトウェアが取り扱っている「ケア総合記録システム」(*2)を併せて使用すれば、「ほのぼのTALK++」のデータが転送できて記録業務のICT(電算)化が叶うとある。

(*2)ケア総合記録システム
https://www.ndsoft.jp/product/next/system/care-record.php

これは介護現場の多種多様な記録を取る作業が軽減できる最高のシステムである。

複雑な業務工程でも共有作業が容易に

現在介護現場で職員の手を煩わしているのは記録を付けることだ。
加えて同じような内容を多数の職種の者がそれぞれの記録に残す。

例えば利用者Aが38℃熱発をした場合、一般的には以下の工程が必要となる。

  • 介護職:体温・排泄・排尿・食事摂取・様子観察の記録を介護日誌と排泄ケア記録表などに残す。
  • 看護師:同様の内容に服薬や医師の指示内容などを足したものを看護記録(カルテ)と申し送り表に残す。
  • ケアマネ:同様の内容に家族への連絡内容を足したものを相談記録に残す。
  • 栄養士:同様の内容に変更した内容などを足したものを日誌に残す。
  • その他:リハビリ課などがあれば同様にリハビリ日誌に記録する。

このように、利用者Aに対して最低でも4職種の者が重複した内容の記録を残すのである。

この重複する部分の概要を「ほのぼのTALK++」を使って一人の者が音声に残し、それを「ケア総合記録システム」へデータを転送すれば、各職種は付け足したい内容だけを補足記入(入力)すれば良いだけになる。

また各職種が補足入力した内容を管理者端末を介して職員全員が見ることができるように設定するれば、専門職の見解を知りたい時にわざわざ担当職員を探し回って聞きにいかずとも、端末を見れば情報を簡単に手に入れることができる。

正しい使い方ができれば職員の心強い味方に

非常に画期的なシステムである「ほのぼのTALK++」であるが気をつけなくてはならないのは、「ほのぼのTALK++」に音声記録(テキスト記録)を残すことを忘れないようにすることだ。

利用者Aが熱発したが、誰かが記録に残しているだろうと皆が思ってしまっては大変なことになる。
他人任せにならないように誰がどの類の情報を、責任を持って記録に残すかを各専門職の間で話し合わなければならないが、いずれにしても使用をおすすめしたいシステムだ。

今後、NDソフトウェアのような優れた機能のIoTシステムを開発する企業が続々と誕生すると予測するが、どの企業のシステムを使用していても、他事業所間同士で横展開できるシステムが一番望ましいと考える。

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